いわゆる胃カメラと言われる検査です。当院では直径 9mm の最新内視鏡を採用しています。最近の内視鏡機器は、より良く見えより患者さんが楽に受けられるように年々進歩しており、以前の太く硬い内視鏡に比べ患者さんへの苦痛は少なくなってきています。検査の準備は当日の朝食を止めてもらうだけです。前日の夕食は軽くする必要がありますが止める必要はありません。
検査の手順ですが、まず胃の観察をしやすくする目的に胃の粘液除去剤と胃の中の泡を取る薬を飲んでもらいます。喉の奥(咽頭)の麻酔は表面麻酔薬のスプレーで行います。胃カメラは辛い検査の代名詞のように言われますが、当院では検査を楽に受けてもらうために鎮静剤を注射し、少しウトウトした状態で検査を行っています。これは意識下鎮静法といわれる方法です。この方法を使うことで検査を苦痛なく楽に受けてもらうことが可能です。
検査では食道、胃、十二指腸の中を細かく慎重に観察します。バリウム検査に比べると、粘膜の細かい色調の変化やわずかな隆起、陥凹をより正確に観察することが可能です。これにより早期に病気の発見が可能になります。必要に応じ粘膜の一部を小さく採取(生検と言います)して、顕微鏡の検査へ提出し良性悪性の鑑別をします。検査は約 5 分程度で終了します。検査後 30 分くらいお休み頂いた後、検査の説明をいたします。検査中のVTRを見ながらわかりやすい説明をするように心がけております。希望のある方には内視鏡写真をお渡ししています。検査後の食事は喉の麻酔がきれる 2 時間後からにしてもらっています。
最近経鼻内視鏡について問い合わせを受ける事が多くなっています。経鼻内視鏡は挿入部の直径が約5mmと細く、鼻の穴から挿入し胃の中を観察するタイプの内視鏡です。検査中会話が自由に出来、患者さんには非常に楽な検査となっております。ただし、直径が細い分、視野が狭く、解像度がまだ良くないのが現状です。内視鏡検査は病変部を的確に描出し診断する事が最大の目的と考えますので、今のところ当院では採用を見送っております。下記に示した意識下鎮静法を用いて検査を行う事で十分楽な検査を行えていると考えております。
いわゆる大腸カメラと言われる検査です。当院では直径11mmの最新内視鏡を採用しています。大腸は肛門から直腸、S状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸となっており、カメラは肛門から挿入し大腸の一番奥となる盲腸まで挿入し、すべての大腸の内腔を観察していきます。
何も準備を行わない状態では、大腸の中には便が存在します。いわゆる宿便と言われるものです。大腸の内腔をくまなく観察するためには、腸の中を空にする必要があります。これを前処置と呼びます。具体的には前日に便の残りにくい食事をとってもらい、夜に下剤を内服してもらいます。当日の朝からは液体の下剤を1.8リットル飲んでもらいます。これにより腸の中を空にすることが出来ます。検査は午後に行っています。前処置は基本的にご自宅で内服してもらいますが、ご希望があれば院内で内服することも可能です。当院では液体の下剤にスポーツ飲料のようなタイプを使っていますので、まずくて飲めないようなことはありません。検査は10分から20分位で終了します。胃と違い大腸は長さや走行が人により異なりますので個人差が生じます。
検査は胃カメラと同様に鎮静剤を注射し、少しウトウトした状態で行い(意識下鎮静法)、大腸の内腔を細かく観察しポリープや癌を見つけます。ポリープを認めた場合4mm以下であれば、ポリープの一部を採取(生検)して、顕微鏡の検査に提出し良性悪性の鑑別をします。一般的に大腸のポリープは10mmを越えるとその中に癌を含むことが多くなると言われていますので、5mm以上の大きさのポリープに対してはその場で切除するようにしています。電気メスを使って切開しますので出血することはほとんどありません。ただし大きくなればなるほど切除後に出血したり、腸に穴が開いたりする穿孔の可能性が高くなりますので、大きなポリープを認めた場合は、近くの病院に紹介し入院の上で切除するようにしています。検査のあとは30分くらい休んでもらってから、説明します。検査中のVTRを見ながらわかりやすい説明するように心がけております。希望のある方には内視鏡写真をお渡ししています。食事は検査直後から取ることが出来ますが、検査の最中に腸の中に空気を入れますので、お腹が張ってしまします。検査の日の食事はやや軽めに取るようにしてもらっています。
内視鏡検査は保険診療で行いますので、費用は1割負担の方で約4,000円、3割負担の方で約12,000円となります。
ただし、大腸ポリープを切除した場合は、日帰り手術の扱いになりますので、1割負担の方で約7,000円、3割負担の方で約21,000円となります。
この場合は日帰り手術の保険給付の対象になりますので受付に申し付けてください。
検査の予約は、一度来院していただいてからお取しています。
以下のような症状はないでしょうか?
このような症状がある場合は内視鏡検査の対象となります。
検査を行い、異常(ポリープ、癌、炎症)がないかどうか調べることをお勧めします。
“胸が焼ける”
“胸がつかえる”
“熱いもの辛いのもが胸にしみる”
“ゲップが出やすい”
“胃が痛む”
“胃がもたれる”
“嘔気、嘔吐がある”
“黒い便がでる(タール便と言い、胃などから出血した場合に見られます)”
“食欲がなくなった”
“最近急に体重が減った”
“バリウムの検査でポリープなどの異常を指摘された”
“胃の血液検査(ペプシノーゲン法)で異常値を指摘された”
“便に血が混じっている”
“下血した”
“最近便秘がひどくなった”
“便が細くなっている”
“血の混じった粘液が出る”
“下痢に血が混じってきた”
“最近急にお腹張るようになった”
“便の潜血検査で陽性を指摘された”
“家族の中に胃や大腸の病気が多い”
“以前大腸ポリープを指摘され、その後検査を行っていない”
また症状がない場合も、いわゆる癌年齢と言われる40歳を超えた場合は一度検査をお勧めします。症状のない状態では、その分早期の癌を見つける事が多くなります。
胃カメラ、大腸カメラを楽に行ってもらうための方法です。検査の前に鎮静剤を注射し、ウトウトした状態で検査を行います。全身麻酔のように完全に意識がなくなってしまうようなものではなく、呼べば返答できる程度の状態です。年齢、体格により薬の量は調節し、また検査中は血液中の酸素濃度を常時測定することで、呼吸循環のモニタリングをし、検査が安全に行われるようにしています。検査のあとは30分程度休む必要があります。また検査後は当日中、自動車、自転車、バイクの運転は大変危険ですので、厳禁となります。
電子内視鏡は先端に小型CCD(ビデオカメラ撮影装置)がついており、胃や大腸の内腔をテレビ画面に映しながら検査が行える装置です。1983年に米国で開発され、1984年に日本にも紹介された後、1990年頃から本格的に普及し始めました。それ以前のファイバースコープに比べ解像度が飛躍的に進歩し、腸管の内腔を鮮明に観察する事が可能です。最近の早期癌の発見の増加は、電子内視鏡の開発によるところが大きいと考えられています。当院ではオリンパス社の最近機種EVIS LUCERAを採用し、胃や大腸の検査を行っています。
現在胃カメラは午前中、大腸カメラは午後に行っております。また希望のある方には午後に胃カメラ大腸カメラを同時に行っています。年々件数は増え発見される癌も増えてきています。手術が必要な患者さんは近隣の病院の外科に紹介しています。また早期の癌の場合は、内視鏡的な治療のみで完治可能なため当院で治療が可能です。当院で治療困難な大きな早期癌の場合は、内視鏡手術の可能な病院に紹介することにしています。他病院に紹介した手術患者さんは病院の担当医と相談し、可能な場合は治療に立ち会うようにしています。
2007年は内視鏡件数はさらに増えております。癌と診断された患者さんのうち、早期がんの率が高い傾向が昨年もみられました。症状が出てすぐに受診したり、あるいは無症状で癌検診として検査を受けた方が多いのが理由と考えられます。早期がんの場合は内視鏡治療のみで治療が終了しますので、この段階で診断をつけるの非常に重要なことだと思われます。
| 03年 | 04年 | 05年 | 06年 | 07年 | |
| 胃内視鏡検査 | 178 | 406 | 687 | 964 | 1220 |
| 大腸内視鏡検査 | 113 | 275 | 430 | 531 | 694 |
| 胃癌 | 4(2) | 4(3) | 5(2) | 9(6) | 7(6) |
| 大腸癌 | 3(1) | 9(6) | 15(6) | 22(10) | 21(14) |
※( )内は早期癌 |